必要な費用はどれぐらい?特許権の取得にかかる費用一覧

必要な費用はどれぐらい?特許権の取得にかかる費用一覧

特許権の取得には、「出願」、「出願審査請求」、「拒絶理由対応等の中間手続き(不要なケースあり)」、「特許料納付」の4ステップを踏む必要があります。それぞれに費用がかかるため、事前に確認しておきましょう。また、弁理士への相談や依頼を考えている場合は、より多くの費用がかかります。ここでは、特許権の取得にかかる費用について詳しくご紹介します。

出願時にかかる費用

特許権を取得するには、権利取得の出願が必要です。出願時には、印紙代として一律14,000円かかります。

出願審査請求にかかる費用

特許権の取得に必要な審査にかかる費用です。印紙代として122,000円~ですが、請求項目の数が増えると費用も高くなります。

拒絶理由対応等の中間手続き

出願審査請求によって、特許権を取得できる基準を満たしているかどうか審査されます。拒絶された場合は、その理由に基づいて出願内容を補正しなければなりません。一度、自分で特許を出願して拒絶された場合、自分で補正しても再び拒絶される可能性が高いでしょう。そのため、弁理士に出願内容の見直しを依頼する必要があります。

弁理士事務所によって費用が異なるため、依頼前によく確認しましょう。料金形態も1回○○円や1時間○○円などさまざまです。また、特許権の取得に成功した際に、別途報酬が発生する弁理士事務所もあります。

ただし、自分が望む権利範囲を有する特許権の取得を希望するのであれば、弁理士事務所の選択が重要です。取得費用だけで判断するではなく、弁理士あるいは弁理士事務所の実績や信頼性にも注目が必要です。

特許料納付費用

特許料は、第1~3年度分までの一括納付が必要です。特許料納付費用は印紙代として7,500円~で、請求項目の数にともない料金が増加します。特許料納付をもって特許権が与えられるため、必ず納付しましょう。

出願前の弁理士への相談にかかる費用

スムーズに特許権を取得するために、出願前に弁理士に相談することをおすすめします。相談料は弁理士事務所によって異なります。1時間○○円、初回1時間は無料、2回目以降は増額など、複雑な料金形態の場合もあるため、事前によく確認しましょう。この場合にも、弁理士事務所の選択は重要です。

また、出願のサポートを依頼した後に出願前に取りやめるケースでは、別途費用がかかる事務所もあります。相談と依頼はセットではないため、無理に弁理士に依頼する必要はありません。余計な費用をかけないためにも、依頼前に十分に検討しましょう。

先行技術調査費用

特許権の取得審査では、先行技術調査を行います。新規性や進歩性などの特許要件を満たしていなければ、拒絶されてしまいます。この先行技術調査は、出願前に弁理士に依頼することが可能です。特許を出願したものの、特許要件を満たしておらず拒絶され、時間と費用を無駄にするリスクを抑えられます。但し、商標出願前及び意匠出願前の先行調査がマ-クあるいはデザインといった目に見えるものを対象にした対比であるのに対して、特許出願前の先行技術調査は、記載されている文言の解釈を伴う対比であることから、時間とお金を掛けても高い精度の結果を得られるとは限りません。このため、特許出願前の先行技術調査をすることなく、特許出願するものも多いという現実があります。

先行技術調査にかかる費用も弁理士事務所で異なります。依頼費用に含まれているケースもあれば、別途かかるケースもあるため、依頼前に確認しておきましょう。

費用トラブルを防ぐために見積もりを依頼しよう

具体的な費用が不透明なまま弁理士に依頼すると、思っていたよりも高額な費用がかかる可能性があります。費用トラブルを防ぐためにも、事前に見積もりを依頼しましょう。口頭ではなく、書面の見積書を求めることが大切です。

まとめ

特許権の取得には、特許庁への出願が必要です。「出願」、「出願審査請求」、「拒絶理由対応等の中間手続き(不要なケースあり)」、「特許料納付」のそれぞれに費用が発生します。出願前に弁理士に相談したり中間手続きを依頼したりする場合は、より多くの費用がかかるため注意が必要です。複数の弁理士事務所に相談し、納得したうえで依頼しましょう。

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