これは発明!?ビジネスモデル特許ってなに?

これは発明!?ビジネスモデル特許ってなに?

発明と判断できるビジネスモデルを構築した際には、ビジネスモデル特許の取得を検討しましょう。全てのビジネスモデルにおいて、特許を取得できるわけではなく、様々な条件が定められています。今回は、ビジネスモデル特許の概要から知っておくべきことまで詳しくご紹介します。

発明と判断できるビジネスモデルを構築した際には、ビジネスモデル特許の取得を検討しましょう。全てのビジネスモデルにおいて、特許を取得できるわけではなく、様々な条件が定められています。今回は、ビジネスモデル特許の概要から知っておくべきことまで詳しくご紹介します。

ビジネスモデルとは?

ビジネスモデルとは、一般的にビジネスにおける手法のことを指します。利益を得るための仕入れ方法、経営の心得、売却方法、営業方法など、ビジネスにおける全体または一部の手法を指し、企業の収益性や安定性を決定づける重要な要素と言えます。

高い収益を得ている企業のビジネスモデルを模倣して、成功を収めるケースもあるため、模倣できないように特許を取得したいと考える経営者もいるでしょう。ビジネスモデルの特許は取得できるのか、従来の特許との違いを次の項目で解説します。

ビジネスモデル特許と特許の違い

特許とは、発明を一定期間ほかの誰にも模倣できないように保護する制度です。特許を取得すれば、他の企業に発明を模倣されにくくなりますから、利益を失う心配がなくなりますし、仮に失っても後で取り返すことも可能になります。そして、ビジネスモデル特許とは、ビジネスモデルにおける「発明」の部分に与えられる特許です。

ビジネスモデルは発明だけではなく、経営の手法や仕入れのノウハウなど「発明」に該当しない部分も多く、そのような部分において特許を取得することはできません。例えば、会話の手法やアポイントの取り方、数学上の公式に当てはめたビジネスの考え方などは、ビジネスモデル特許の対象外です。

知っておくべきこと

ビジネスモデル特許の取得を検討している方もそうでない方も、あらかじめ知っておくべきことがあります。「特許の対象となる発明かどうかの判断基準」と「ビジネスモデル特許による市場の独占」について詳しくみていきましょう。

特許の対象となる発明かどうかの判断基準

ビジネスモデル特許の取得を検討している場合、まずは特許の対象となる発明かどうか判断しなければなりません。ビジネスモデルそのものは特許の対象となりませんが、コンピューターや通信機器などを使用したITに関する部分は「発明」に該当し、特許の対象となる可能性があります。

例えば、電子商取引のビジネス方法、コンピューターソフトウェア開発などが挙げられます。ビジネスモデル全体を特許の対象とするためには、技術的な発明がある程度絡んでいる必要がありますが、どの程度絡めば特許の対象となるかは、その状況で異なります。

ビジネスモデル特許を取得しても市場の独占は難しい

ビジネスモデル特許に対して、その業界の市場を独占できるようなイメージを持ってしまう場合があります。しかし、ビジネスモデル特許の審査基準が非常に厳しいため、取ろうとする権利の対象を限定しなければ取得できない場合がほとんどです。

権利の対象を限定すると、ビジネスモデル特許の対象にならない部分を他社に模倣され、結果的に市場を独占することは難しくなります。しかしながら、限定した部分であっても、ビジネスモデル特許を取得していることで利益向上の効果が期待できるため、取得できる可能性がある部分においては、積極的に申請した方がいいと言えるでしょう。

まとめ

ビジネスモデル特許を取得できれば、他社に模倣されにくくなり、企業の利益を守ることが可能です。ビジネスモデルは企業の収益と安定を支える重要な要素のため、取得できる可能性がある場合は積極的に申請することをおすすめします。ビジネスモデル特許の取得に関してサポートを受けたい、不明点があるといった場合には、弁理士に相談しましょう。

知財の無料相談会開催中



知的財産に関することで不安な点は、専門家に相談して解決しましょう。日本弁理士会では、知的財産に関する相談会を開催しています。お悩みに対し、今まで積み上げてきた様々な知見から的確なアドバイスを行うことが可能です。

記事一覧カテゴリの最新記事

page top